7月5日の大災厄と石切さんの占い
- aoyama-mcl
- 7月4日
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7月5日は明日ですが、ある漫画作家が見た夢を描いたミリオンセラーがあって、日本で大きな災厄があると予言されている日らしい。ニュースで耳にしていただけで漫画も読んでいないくせに、クライアント数人のかたから信じるかと尋ねられたので、まぁ信じていないとお答えした。大地震の前日あたりに出現する小動物の変な行動とか、特徴的な形の雲が出るとかの「予兆」は信じないでもありませんが、数年後や十数年後の予言とかちょっと信じられないなぁ。
それよりも驚いたのは、わざわざ気象庁のかたが「日時指定の地震予知はできない。科学的な根拠がないから、これはデマです。」と発表されたこと。国会で取り沙汰されたから、なにか言わないと仕方がなかったんでしょうが。予言なんかもともと「科学的根拠」に基づいてないのみんな知ってるから。科学的根拠がないからと否定しても、風評は収まらないでしょと。。。
雑誌の星占いとか見ちゃっているのは否定しません。でも全人類を12等分にして、12分の1が同じ運命だとかありえないじゃないですか。だから当たってる人もいるし、当たってない人もいる。ただ当たってない人は当たってないから、記憶に残らない。当たった人は、うわぁすごい、当たったー!って印象に残っちゃう。まぁこれが占いが人類の長い歴史のなかで延々と命脈を保ってきた所以ですよね。
うちのクリニックは「石切」にありますが、「石切」名物は他にも堅焼き煎餅とかいろいろあったような気もしますが、なんと言っても「占い」です。石切神社の参道には数々の占い師さんがいらっしゃって、かなり以前のことですが、じつはわたくしも「占い」について行ったことがあります。伯母が伯母の息子に関して占ってもらいたいことがあり、「よく当たる占い師」さんの情報を得て、石切に住んでいる母と私を道案内として召喚したわけですね。その当時、わたくしはまだ医学生で、科学的根拠のないことについても、まだもしかしたらという興味がありました。
占い師さんと机を挟んで伯母と母が並んで対面、伯母と母の後ろにわたくしが控えることになりました。まぁ他にすることがないので、ずっとそのやりとりを聴いていました。
まぁ。。。すごかったですね。
占いの館を出るなり、伯母と母は「よう当たる占い師さんやったなぁ。」と顔を合わせて感心していました。占い師さん、悩めるかたのお供としての役割も十二分に果たしておられました。どこぞの精神科医よりはるかに存在意義がありそうでしたが。
でも、占い師さん、伯母が自ら喋り、肯定してることを少し言い換えて、尋ね返していらっしゃっただけだったんですよね、そこに、誰もが仰るような常識的なアドバイスを加えて。とても上手に誘導なさっていました。伯母から聞き出したことから当たり前に推測できることを尋ねてみる。「こうこうだったんじゃないですか?」「そうなんです!(当たったー、すごーい。)」否定された時は、印象が残らないようにスッと引く。
家に帰ってから、母には、「おばちゃん、あらかた自分で言うてはったで。」と言いましたが、相手にされませんでした。
さて明日、なにか大災厄があるんでしょうか。藤井聡太くんの対局があるから、なにも起こらないでほしいなぁ。そうだ!わたくしはここで、大災厄は起こらないと予言することにしよう。もちろん、科学的根拠はなにもありません。当たったら、うちのクリニックも占いの館の仲間入りですね。